社長メッセージ

president

創業間もない年商1億円の時分に銀行の支店長から言われたのは、「年商10億円に成ったら立派な経営者だ。新幹線に乗り合わせた方に社長の名刺を切っても恥ずかしくない」。
 
それから5年後に、念願の10億円に達成しました。周りからはベンチャー企業とはやされ、小さいながらも本社ビルも建ち、初めての新卒採用を開始したのもこの頃でした。しかし、これが絶頂でその後はズルズルと業績が萎え、社員の顔も暗く、資金繰りに追われる毎日でした。
 
ある社員が思いあまってこう言ってきました。「社長、次のビジョンを示してください。」私は10億円の達成で成功したと思い、次の旗を立てていなかったのです。
 
創業者である私は社長の地位とそこそこの収入がありますが、入社1~2年の者は企業が成長しない限りずっと平社員のままで、満足に給料も上がりません。企業の現状維持は衰退を意味し、成長し続けなければならなかったのです。
 
この時期に初めての経営計画書を作りました。その中の「我社の未来像」には10年後の事業ビジョンを記しました。その後15年かけてその目標を達成しましたが、以前と違うのは既に次の旗を立てていたことです。
 
遙か彼方のその旗は私の社長の代では到達できないかも知れませんが、必ずや社員の誰かが次の社長として皆を引っ張り、その旗に到達してくれるでしょう。